その昔、コーヒーは貴重品として扱われ、国外への持ち出しを硬く禁じられていました。
なんとかして苗木を手に入れた人たちが自国に持ち帰ったことにより、コーヒーの栽培地は世界中に広がっていったのです。
世界1位のコーヒー生産国ブラジルにコーヒーが伝わったのは18世紀の始め頃です。
当時、コーヒーの栽培がとても盛んだったフランス領ギアナにポルトガル海軍士官のフランシスコ・パリヘタが派遣されました。
彼は、その滞在中に、総督夫人との恋におちました。
しかし、彼の本当の目的は当時ポルトガル領だったブラジルにコーヒーの苗木を持ち帰りたいと言うことでした。
そのことを彼女に伝えると、夫人は別れの花束の中にこっそりとコーヒーの苗木を忍び込ませてくれたのです。
この「愛の贈り物」の苗木が、ブラジルを世界一のコーヒー生産国に導くことになったのです。